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ルーアンまで遠足3
ルーアンの大時計
大聖堂に続く道にある大時計は天文時計で、1410年に設置されたそうです。
針が1本、先端は子羊がついており、これによって時刻を表示します。
直径は2.5m、月の満ち欠けや曜日も表示し、1周するのに29日かかります。
今だに動いています。
時計の下の部分にあるモチーフによって曜日がわかるようになっています。
時計は実際には2面あるので(大聖堂側と大聖堂を背中にしている側)、
訪れた日は水曜日だったのですが、大聖堂側は水曜日のモチーフ、
反対側はなぜか火曜日を示していました。
大時計の隣に建てられている鐘楼に登ることができますが、とても狭い塔のため
一度に入れる人数は限られています。
オーディオガイド付きで、見学は40分かかると書いてありました。
↑ 鐘楼の狭い螺旋階段、途中の窓から大時計、上に登ると鐘が!
↑ オープン時間の案内
天使の彫刻
この大時計そのものも非常に細かい細工がしてあり、ずっと見ていても飽きないほどの作品ですが、ネットで大笑いするような小話を見つけました。
それはアーチに刻まれている天使に関するものです。
実際に見に行った時には、上に登ることで頭がいっぱいで(笑)、
じっくりとアーチまでは見ていませんでした。
写真を見れば一目でその違いがわかります。
並んできれいに刻まれている天使たちの頭、一人だけ逆さまになっています。
これは、当時の労働者達は労働条件に不満で、その表れだそうです!
この話をフランス人である夫に言ったら、
「grève(グレヴ、ストライキのこと)をしなかったのかな?」と。
パリに住んでいるフランス人の友達(男性)は
「当時のgilets jaunes(黄色いベスト、2018年から始まったフランス愛国民が国を政府から奪還するムーブメント)だな」と言っていました。
この二人の回答にも笑いが止まらず、その通りだなと思いました。
日本人はどう反応するのか気になるところです。
フランス語・男性名詞・女性名詞
フランス語、スペイン語、イタリア語などのラテン系の言葉は、男性名詞と女性名詞があります。
スペイン語やイタリア語は多くが規則的で簡単に女性と男性の見分けがつきますが、
フランス語は判断が難しい単語が多いです。
この大時計に関してはあまり深く考えず、le Gros horloge (ル・グロ・オルロージュ)と呼んでいることに違和感がありませんでした。
e(ル)は男性名詞に対する定冠詞 で、la(ラ)は女性名詞に使います。
grosは男性名詞に使う大きいという意味の形容詞、女性名詞にはgrosse(グロス)と変化します。
そして時計horloge(オルロージュ)は、女性名詞!
女性名詞なのに、まさかの男性名詞扱いのle grosを使用 。
調べてみると、16世紀以降に性別を固定、時計が女性となったのは17世紀。
20世紀半ば頃まで “la Grosse horloge “という言葉も存在していたけれど、
モニュメントとして男性形le Gros horloge が定着してしまったそうで、
「これだ!」という理由は不明だそうです。
ただ、これをきっかけにして絶対にhorlogeが女性名詞であることは忘れないです!
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